『猫旅リポート』
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- 2019/08/29(Thu) -
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『猫旅リポート』
全く知らない映画だったのですが、HDDに撮れていたので観てみました。 タイトルから、猫と旅するロードムービーかなと思ったのですが 回想シーンが多くて、あんまり旅の風情は感じられませんでした。 ナナという猫を飼っている主人公。 彼が、ナナの引き取り手を探しに東京から福岡まで車で旅をする話が 一応の軸になっていますが、旅先の話よりも、旅先で回想した昔話の方を 中心に見せていく構成となっています。 主人公の小学校時代、初めて猫を飼った時の思い出とともに出てくるのは 修学旅行中に両親を交通事故で一度に亡くし、修学旅行先から連れ戻されるというシーン。 家族は猫のハチだけに。 そして、主人公を誰が引き取るかで親戚中が押し付け合いの喧嘩をして 最終的に、母親の妹が独身ながらに引き取ることに。ハチは他所へ引き取られます。 高校時代には、ハチが引き取られていった先を訪問しようと夏休みのバイトを頑張っている最中に ハチの訃報の電話を受け、さらには自身も親友に片思いの女の子を取られて失恋。 そして現在、なぜナナの引き取り手を探しているかというと・・・・・・ まぁ、お涙頂戴のストーリーを描くには最も王道で安直な設定です。 猫を可愛がる気持ちはわかりますが、 あまりに簡単に、人間の命が、感動のシーンと引き換えに殺されていくことに、 なんだか虚しさを覚えてしまいました。 若手俳優陣の演技はちょっと苦手なカッコつけな感じ。 脚本のセリフも、「この年代の子がこんな表現使うかぁ?」てな違和感を覚えました。 良かったのは、やっぱり竹内結子さん。 検察官の独身ビジネス・ウーマンというサッパリとした部分と、姉夫婦を若くに失い その息子をこちらも若くして引き取ったという情け深い部分との共存を上手く演じていたと思います。 あと、猫のナナのアテレコをやっていた高畑充希さん。 わたくし、映画を見ている間は、ずっと常盤貴子さんだと思ってました。声、似てません? 終わってからYahoo映画で作品のことを調べたら、高畑さんでした。 結構、上手いと思いました。 そして、もちろん、猫ちゃんの演技はお見事。 どこまでが演技で、どこからが偶然取れたカットなのかはわかりませんが、 アテレコの高畑さんの上手さもあって、名演技でした。 さて、猫好きは、この映画を観て満足できるのでしょうか? お涙頂戴に上手く利用されてるだけような気がしないでもないですが・・・・・。
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