『謝罪の王様』
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- 2019/08/15(Thu) -
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『謝罪の王様』
宮藤官九郎 × 阿部サダヲのコンビによる謝罪コメディ。 謝罪コメディというと、つい『笑う犬』の「関東土下座組組長」が思い出されるのですが、 あれってクドカンさんが書いたコントなんですかね? さて、こちらの内容ですが、東京謝罪センター所長がクライアントからの依頼に応じて 様々な案件を謝罪で解決していくというオムニバス形式。 クドカンお得意の、時系列を混在させて相互に話が影響し合うシンクロ技を織り込んできてますが 『木更津キャッツアイ』ほどの練り込んだ感じもなく、意外とあっさりしてます。 というか、伏線貼ってるように見えて、たいして回収できていないという(苦笑)。 Episode1、2あたりは、登場人物のキャラクター設定を見せる部分でしょうから、 あまりストーリーに突っ込んでもしょうがないのですが、 謝罪が謝罪になっていない単なるドタバタコメディです。 こんなんで謝罪って言えるのか?と、かなり気持ちは引いていたのですが、 Episode3に高橋克実と松雪泰子が最近離婚した芸能人夫婦で2世の息子が暴行罪で逮捕という 芸能界にあよくありそうなクダラナイ事件がスタートしてから、 所長による謝罪テクニックの的を射た解説が行われるようになり、 面白くなってきました。 特に松雪泰子の演技が素晴らしく、松雪&井上真央の辛辣コンビのセリフ回しがお見事。 高橋さんは敢えてクドイ演技をしているのですが、阿部サダヲ氏の演技と相まって画面重すぎ。 芸能界における謝罪会見のツボを知れて興味がせっかく戻ってきたのに、 Episod4から再び謝罪の方向は迷走をはじめてしまい、 最後の最後は、もはや日本語では謝罪でも何でもないです。 これこそ、ブータン王国の人々に怒られるんじゃないかとヒヤヒヤしました。 外交問題をネタに嗤った映画が外交問題化という(苦笑)。 せっかく良い役者陣を揃えているのに、 脚本が浅くて、活かされていないように思いました。 残念。
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