『特急ゆうづる3号の証言』
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- 2019/07/21(Sun) -
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西村京太郎 『特急ゆうづる3号の証言』(角川文庫)、読了。
大阪出張のお供に十津川警部。 表題作は、殺人事件のアリバイ隠しに婦女暴行事件をあえて起こすという 「え、そんな価値観あるの!?」的な、驚きのトリックです(苦笑)。 刑の軽重はあるにせよ、前科者になっちゃったら人生終わりだと思うのですが、 借金地獄に落ちた人は、判断力も鈍ってるということなのでしょうかね。 で、この話が、「やけに真相に早くたどり着いちゃうなぁ・・・・どんでん返しあるのかなぁ?」と のんきに読み進んでいたら、なんと短編集でした(爆)。 4本の作品が入っていたのですが、 1本は異色の歴史ネタというか、太平洋戦争に突入していく段階の 近衛首相を狙った暗殺事件がテーマ。 まぁ、暗殺事件の構造も安易だし、計画も杜撰で、社会性もなし。 あんまり存在価値のない作品だなぁという印象でした。 他3つは十津川警部でしたが、 表題作で感じたように、「そんな殺人計画立てるか?!?」という感じの 捻りすぎな印象で、リアリティに欠けます。 動機もなんだか共感できないものが多く、 みんな自分勝手だなぁとしか思えませんでした。 最後の解説で、著者の本が500冊を突破したと書かれていましたが、 クオリティはともかく、それだけの量を生み出すエネルギーはすごいなと思います。 ![]()
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