『童話集 風の又三郎』
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- 2019/07/10(Wed) -
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宮沢賢治 『童話集 風の又三郎』(岩波文庫)、通読。
実は、宮沢賢治の作品って、全くと言っていいほど読んだことがありませんでした。 映画では『銀河鉄道の夜』を小学校に上がるかどうかぐらいの時に見て、 ジョバンニとカムパネルラの友情と旅路に感動した思い出が。 今回は、「童話集」として18編が収められている本作を読んでみました。 最初に出てきたのは「風の又三郎」。 タイトルはもちろん知っていましたが、あらすじさえ知らなかったお話。 東北(?)の山間の村の学校に転校してきた男の子と、村の子たちとの短い交流。 物語のストーリー展開よりも、子どもたちが交わす会話や言葉の表現が 面白いなあと興味を引きました。 続く「セロひきのゴーシュ」も、タイトルだけ知っていた作品。 本作の収録作の中では、一番好きなお話でした。 交響楽団の中で一番下手っぴなゴーシュ。 それが、夜な夜な動物たちと交流しているうちに、みるみる腕前が・・・・。 交響楽団の中での人間関係というか、人間同士の気の使い合いの描写がリアルで、 一方、動物が登場してくる場面ではファンタジーさい溢れており、 このバランス感覚が絶妙でした。 この後、16編のお話が詰め込まれていましたが、 童話って、一気に読むものじゃないですね。 途中から疲れてしまいました(苦笑)。 訓話じみたところのない、ある種とらえどころのない話もあって、 後半は流し読みになってしまいました。 ![]()
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