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『日本はじっこ自滅旅』
- 2019/06/16(Sun) -
鴨志田穣 『日本はじっこ自滅旅』(講談社文庫)、読了。

「時々、サイバラ女史の作品に登場してきて、訳のわからない行動をする人」という認識にある著者。
もちろん、サイバラ女史の旦那さんとは知っているものの、何者なのか得体のしれない人です。
旅行エッセイを見つけたので、試しに買ってみました。

サイバラ女史の作品で知っていた「重度のアル中である」という事実と、
本作のタイトルの「自滅」という語感から気づくべきでしたが、
死に場所を求めて全国をさ迷い歩いているような、暗く重たいものが貼り付いてくる本でした。

「東西南北、日本の端っこを攻めよう!」というような明確な企画意図があるわけではなさそうで、
ただ、著者が、現実逃避のために東京から遠くへ行くという過程を描いている感じで、
そういう曖昧なものや、計画性のなさが苦手な私には、あまり共感ができませんでした。

思い付きで旅に出るので、行先も曖昧で、目的も特になく、
アル中なのに旅先で酒に溺れ、吐血した体なのに揚げ物を食べてしまう、
そういう後先考えない行動というのが、私の性格では受け付けないので、
「サイバラ女史、よくこんな人と結婚生活ができたなぁ」と
作品外の方向に感想が向かってしまいました。

旅先で入った民宿に文句を言い、料理屋に悪態をつき、
「こんな人生、楽しいのかな・・・・」って思ってしまいました。
自由気ままに逃亡旅行をしているのに、全然、自由さが感じられない、
何かに精神的にがんじがらめにされて、もがいているような世界です。

取材先の紛争地で悲惨な体験をし、
そのストレスからアル中になってしまったようなので、
ある種、現代社会の被害者・犠牲者なのかもしれませんが
そんな彼が、地方に住む若者に説教しているのを読むと、
口だけの若者を説教できるだけの経験は積んでる人だと思いますが、
その姿に共感は覚えませんでした。




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