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『ブログ論壇の誕生』
- 2019/05/20(Mon) -
佐々木俊尚 『ブログ論壇の誕生』(文春新書)、読了。

これは面白い本でした。
炎上がニュースになった事件を通して、
なぜ、そのような事態になったのか、何がネット民の怒りに触れたのかを解説し、
ネット民の思考傾向について分析しています。
ブロガーという、著名人や評論家として名をなしている人とは違う人たちの発言について
ここまでまとまった論評を読んだことがなかったので、非常に興味深かったです。

ブログ論壇というのは、存在は認識していますが、
私自身、あまり馴染みのないものでした。
ブログって、文章を読まないといけないので、結構、時間を取られるんですよね。
意識して読み行かないと目に留まらないし。
ニュースサイトとかで引用されているのを読むぐらいでした。
つまりは、切り取りでしか読んでいません。

それに比べて、動画で発信してくれる人は、ながら見ができるので仕事しながらよく見ます。
ここ3年程、Youtubeで主義主張を発信している人のチャンネルはよく見ています。
なので、本作も、ブログをYoutubeチャンネルに置き換えて読んでました。

もう10年前の本ですが、そのころ、かなり仕事が忙しくてニュースを追えてなかったので
「こんな事件があったんだぁ」という感じで、半分ぐらいは知らない炎上事件でした。
なので、新鮮な気持ちで読めました。
何が炎上したのか、どこが着火点だったのか、なぜ延焼したのか、
いつもの佐々木氏の冷たいレポートの仕方が、これらの分析を読むには読みやすかったです。

ちょっと、「怒っているブログ民=経済的に恵まれない若者」と決めつけるようなところは
そんな単純なものではないだろうと思いましたが、
まぁ、そこは画面の向こうで顔の見えない人々なので
思い切って単純化しないと書けないのかな。

Youtubeで論陣を張っている人って、基本的に顔を出しているので(私が見てるチャンネルだけかな?)、
どんな人が発言しているのか、なんとなく分かった気になってしまいます。
しかし、ブログって、基本的に文字だけなので、Youtuber以上に過激な文章になりそうだなと、
あまりブログ論壇を読んだことのない身からすると、そんな印象を持ってます。

でも、そこに、本音がズバッと出ているというか、黒い感情を隠していない、
むしろ増幅させてぶつけてくるようなところがありますね。
正直、私は、そこまで重たいものを受け止め続ける自信がないので
ブログ論壇からは距離を取っていた方が良いかも。

ニュース記事などで取り上げられるブログの記事をつまみ読みするぐらいがちょうど良いかな。
偏ってる、切り取られているという注意付きでね。




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