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『哀しい予感』
- 2019/05/13(Mon) -
吉本ばなな 『哀しい予感』(角川文庫)、読了。

ブックオフの50円ワゴンに、ばなな作品が入ってたので「おっ!」と思って即買い。

主人公の少女には、音楽教師の不思議な叔母が居る。
叔母は、学校に行くときは地味なスーツでバチっと身を固めて隙が無いのに
古い一軒家は汚く散らかってて、ゆるーい格好でダラダラしているというギャップ。
そんな叔母の家に、ある日、少女は家出してくる・・・・・。

叔母の存在感が凄くフワフワしてて不思議な感じ。
弟の哲生との距離感も近すぎて不思議だし、母親との距離感は離れているような。
登場人物たちの存在感や距離感に違和感満載なのに
その違和感がこの作品の面白さに繋がっていて、魅力的です。

私は、外ではきちんとしてるけど、家の中ではタガが外れたようにズボラという叔母に
非常に親近感を覚えました(笑)。
まぁ、ここまで現実感の無い生活ではないですけれど。

そして、タイトルの「哀しい予感」。
このタイトルのせいで、「この家族は一体どんな結末を迎えるのだろうか?」と
不安で仕方がなかったです。
ハッピーエンドになるとは思えなかったので。

最後のシーン、少女と叔母が立っていた場所は恐ろしい景色でしたが、
でも、なんだか前向きな終わり方で、「あぁ、こんな展開もあるのか」と
なんだか勉強になりました。

吉本ばなな作品では文章に苦手意識があったのですが、
本作ではそれほど気になりませんでした。
同じ作家さんでも、合う作品、合わない作品というのがあるものなんですねぇ。




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