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『ヘッジファンド』
- 2019/04/26(Fri) -
幸田真音 『ヘッジファンド』(講談社文庫)、読了。

ブックオフで結構見かける本なので買ってみました。
タイトル通り、ヘッジファンドを舞台にした小説ですが、
小説としての面白さは薄く、ヘッジファンドのお仕事紹介を小説風にしてみました・・・・・
という程度の作品です。

ヘッジファンドに勤める人が、どういうルートでスカウトされるのかとか、
邦銀の投資部門とヘッジファンドの違いとか、
そもそもヘッジファンドがどういう理屈で動いているのかなどを理解するには
分かりやすい本だと思います。

しかし、小説という作品として考えると、
山場に欠けるというか、小説としての臨場感に欠ける感じで、
これは著者の構成力とか技術力の問題かなぁ・・・・という気がします。
Dファンドの大博打のシーンなんかは、もっと劇的に描けると思うので。
なんだか、登場人物たちが陶酔しているほどには、
読んでいるこちらには、そのワクワク感が伝わってきませんでした。

個人的に気になったのは、Dファンドの創設者である智子が語っていた
「女は一人前に見てもらえない」という問題。
私が社会人になった時は、すでに「セクハラ」という言葉が会社の研修で語られており、
しかもメガバンク系列の仕事をしていたので、一般企業よりは敏感になってたかなと。
あんまり女性の先輩に、昔のセクハラ被害体験とかを直で聞くことはなかったのですが、
女性の活躍の道が制限されていたという話は聞きましたし、
セクハラにしても、こういう作品で触れたり、ニュースなどで見知ったりすると、
「そんな時代や世界があったんだなぁ(今もあるんだなぁ)」と感じます。

ここで被害に遭ってた人たちのなかから、智子のように自分で道を切り拓く人が出てきて、
そのおかげで私のような年代の者が、昔に比べると自由に平等に仕事ができるようになったと
先人たちに感謝ですね。

私の時代は、社内で、セクハラよりは、むしろパワハラの方が問題になっていた印象があるので、
これもまた改善できていくと良いのですが、根は深そうです。




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