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『残酷な王と悲しみの王妃』
- 2019/01/26(Sat) -
中野京子 『残酷な王と悲しみの王妃』(集英社文庫)、読了。

著者の名前と表紙絵から、絵画のエピソードを紹介した本かなと思ったのですが、
絵はあくまで登場人物を説明するための材料に過ぎず、
話のテーマは、絵画に描かれた王や王妃の生涯についてでした。

わたくし、高校では日本史を選択したのですが、
世界史を取らなかった理由が本作には詰まってました。
それは、歴史の舞台があちこちの国や地域に飛んでいき、連続性が理解しにくいことと、
さらには、欧州の国々に関しては、
フランス王妃に嫁いだ人がいつのまにかスコットランド女王になってたりして、
統治の混在ぶりが激しくて付いていけなくなっちゃうんですよね。

あっちの国の王がある日を境にこっちの国の王になったり、
まるで江戸時代の国替えのような印象。
立派な王が出てこずに散財ばっかりしている様子も何だか江戸時代の大名に被ります。

つまりは、あんまり魅力的な人物がいないということですな(爆)。

逆に、政治謀略とかが好きな人には、面白い世界なのかもしれません。
国と国の都合だけで婚姻関係が結ばれたり解消されたりするのですから。

結局、私は、そういう時代の人物たちにあまり関心が持てないままでしたが、
本作では、絵画を通して彼らの雰囲気が掴めるので、
物語の立体感は感じました。
そこに確かに存在していたという証拠を見たという感じでしょうか。

洋画には、日本画にはない、生命の重たい存在感のようなものがありますよね。




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