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『老後の資金がありません』
- 2019/01/09(Wed) -
垣谷美雨 『老後の資金がありません』(中公文庫)、読了。

50代の夫婦。
老後はそこそこな暮らしができるだろうと踏んでいたのに
娘の派手婚、舅の見栄はり葬儀、姑の高級ケアハウス、
そして夫婦そろってのリストラ・・・・・
一気に貯金が目減りして300万円台に!

こういう問題は、自分も直面するかもしれないという不安を覚えながらも、
主人公夫婦の生活改善能力の無さにガッカリし、
あんまり共感できませんでした。

まず旦那に危機感がない。
夫婦そろって無職なのに、新たな職を探そうという必死さがないし、
実の妹にモノが言えず、義弟にまで突っかかられてる始末。

そして主人公の嫁の方は、心配性なぐらい心配する割には行動力が中途半端で、
いろいろ思い描くだけで打開力がない。
なんとも読んでいて、イライラしてしまう展開でした。

娘の新婚家庭も、問題があるんだか無いんだか中途半端な展開で、
引き延ばした割には大したオチじゃなかったですし。

お稽古ごとで知り合ったオバチャン仲間も、
一見仲が良さげに見えて腹の探り合いのようなところがあるし。
なんだか心が落ち着きません。

唯一気持ちよく読めたのは、快活な息子の登場シーンかな。
母親を「篤子さん」と呼ぶ変わり者ですが、
思ったことをはっきりと口にするという、この家庭には珍しい性格の持ち主です。

あと、姑。
主人公の目を通して語られている部分では、どんな偏屈なのかという感じでしたが、
実際に登場してみると、キップの良いおばあさんで、こちらも面白かったです。

ただ、姑が登場してから、なんだか物語が変な方向に進んでいき、
現実味がどんどん失われていく感じがしました。
いったい、身近に何人、行方不明の老人がいるんだよ!って感じです。
物語をうまく締めくくることができずに、無理無理エンディングを作った感じで
終盤はせわしなかったです。

結論、老後を迎える前に資産を貯めておけ、冷静な判断力と柔軟な行動力を身に付けろ、
深く付き合う人は信頼できる人に絞り込め、そんなところですかね。




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