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『図書館戦争』
- 2019/01/10(Thu) -
有川浩 『図書館戦争』(角川文庫)、読了。

有名シリーズにようやく挑戦です。
自分の中では、ライトノベルなのか、小説なのかというところで
ちょっと躊躇していた面もあったのですが、
読んでみたら、やっぱりライトノベル感が強かったです(苦笑)。

まず気になってしまったのは、主人公の笠原郁の傍若無人さ。
女の子らしさがない勝気な女性が主人公というのは良くあると思うのですが、
新人のくせに上官に盾突くどころか背中から飛び蹴りを食らわせたり、
言葉遣いがくだけてたりで、違和感を覚えてしまいました。

特に、この主人公が飛び込んだ世界が、
言論規制に立ち向かう市立図書館を武器を使って守る図書隊防衛員という
言ってみれば軍隊組織のような場だと思うので、
縦社会であろうはずの世界で、こんな傍若無人な行為がまかり通るのだろうかと思い、
主人公に共感ができませんでした。

物語が進むにつれて、主人公も組織の中で揉まれ、自分が傷つく経験もし、
少しは大人の考えも身に付けてはいくものの、
それでもしかし、短絡的な考え方とか、粗雑な言葉遣いとか、手を抜いたのに文句を言うところとか
どうも自分には馴染めないキャラクターでした。

直象上司の堂上も、表面的にはきつく指導しているように見えて
本質的な部分は矯正せずに放置しているので、私的には同類に見えます。
むしろ同期の手塚くんに肩入れしてしながら読んでました。

設定自体は非常に面白いと感じました。
確かに、リアリティに関してはどうかと思うので、ファンタジーなんですが、
現実世界における言論の自由とメディアの自主規制みたいな鬩ぎ合いを
極端に表現すると、こんな感じになるのかなと思いました。
考えるべき点をたくさん投げかけてくる作品だと思います。

ただ、やっぱり残念に思うのが、主人公のキャラクター設定をはじめとする
図書隊の面々の甘さや緩さ。
もっと組織論的にきっちり描けば、社会科学的な面白さが増えただろうになと思います。

まぁ、すでにシリーズの何冊かを買い入れてしまっているので、
読み進めながら、主人公の成長を祈りたいと思います(苦笑)。




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