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『偶然の祝福』
- 2019/01/02(Wed) -
小川洋子 『偶然の祝福』(角川文庫)、読了。

一人の女性が経験した
人生の節目節目での不思議な出来事を連作短編集の形で綴ります。

冒頭の「失踪者たちの王国」。
叔父が海外で行方不明になったことで「失踪」という言葉を覚えた少女。
タクラマカン砂漠に子羊の買い付けに行って行方不明になるとか、
冷静になって考えると「なんじゃそりゃ!?」なエピソードなのですが、
なぜか小川洋子女史の手にかかると、納得してしまうんですよね。
そんなこともあるかもと(笑)。

そして続く「盗作」。
弟の身に起きた異変のエピソードが続く中、
どこに盗作の要素が出てくるんだろうかと集中しながら読んでいったら、
最後の最後に。
途中でそうなるかもと思いつつでしたが、
それでもやっぱりそうなると、それしかないわよね~となぜか納得。

次の「キリコさんの失敗」。
キリコさんというお手伝いさんの不思議な存在感が面白いです。
少女の悩みや問題を解決してくれる魔法のお姉さん。
でも、なぜか不穏な空気をまとっていて、健全な感じがしません。
そこが魅力です。

後半は、ちょっとダレてしまった感が。
自分の集中力が続かなかったせいかもしれません。
前半ほどのパンチ力を感じませんでした。
主人公の立場が母親という現実的な重みのあるものを背負ってしまったからかな。

いずれにしても、小川洋子作品の面白さが味わる本でした。




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