FC2ブログ
『崖っぷち町役場』
- 2018/12/20(Thu) -
川崎草志 『崖っぷち町役場』(祥伝社文庫)、読了。

全く知らない作家さんでしたが、地方におけるお仕事小説のようだったので
試しに買ってみました。

愛媛県の南予町という架空の町の役場が舞台。
前町長が作った「推進室」という謎の部署に異動になった主人公。
主管業務がないため、担当不在の面倒案件ばかりが持ち込まれ・・・・・。

お仕事小説というよりは、日常の謎ジャンルですかね、これは。
持ち込まれる面倒ごとの真相を、主人公と偏屈な先輩とで解決していきます。
主管業務がないという設定の時点で、お仕事小説としての魅力は薄れますわな。

そして、地方というテーマですが、過疎化とか、空き家とか、学校の統廃合とか、
移住者と地元民との対立とか、今の地方の課題がそのまま現れてます。
ただ、日常の謎のレベルで話が進むので、
これらの課題も味付け程度で、あまり踏み込んだ話にはなっていきません。

後半になると、先輩・一ツ木による地方の課題の解説が多めになり、
そこは読んでいて興味深かったです。
特に「都市は周辺の人口を吸い上げて成長していた」
「都市そのものの人口は疫病の大流行や戦乱で減る一方だった」という考察。
これは、私自身、持ってなかった視点だったので、へぇ~と思って読みました。

主人公の結衣、先輩の一ツ木、室長の北のそれぞれが思い描く
南予町の将来像、あるべき姿が違っているという分析も、なるほどなぁと。
地方公務員は、自分の自治体が存続していけるように仕事をしているのでしょうけれど、
確かに、この3つの考え方に分かれているのかもしれませんね。

ところどころに面白い視点があっただけに、
小説としての味わいが足りないのが何とも残念です。




にほんブログ村 本ブログへ


関連記事
この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『小生物語』 | メイン | 『ブループラネット 第1集 熱帯から極地の海へ』>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/5763-caa2dbb9
| メイン |