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『本日は、お日柄もよく』
- 2018/12/08(Sat) -
原田マハ 『本日は、お日柄もよく』(徳間文庫)、読了。

お初の作家さんです。
タイトルと装丁に惹かれて買ってみました。

冒頭、結婚式のシーンから始まります。
来賓による祝辞で、来賓社長のありきたりでつまらない祝辞の後で展開される
正体不明の女性による感動的なスピーチ。
導入部分の描き方がメリハリがあって、引き込まれました。

まぁ、演出盛り過ぎというか出来過ぎな感はありますが、
コメディタッチの小説なら、この展開は笑って受け入れられる範囲です。
それよりも、スピーチの力みたいなものを象徴的に表すには
良い導入部だったと思います。

で、このスピーチに感激した主人公は、そのスピーカーに弟子入りするのですが、
この師匠によるスピーチの極意伝授は、
素直に実生活に活かせそうだなと思いました。

そして、このスピーチライターの師匠も素敵ですが、
主人公の祖母である女流俳人も素敵。
締めるところと許すところの線引きが大人な感じで、
何十年後かにこんな女性になれたらいいなぁと思ってしまいました。

中盤から、ライバル(?)にあたる大手広告代理店のエースが登場してきますが、
このキャラには、主人公が惚れるほどの魅力を感じられませんでした。
仕事ができる感じは断片的に書かれていますが、
彼が出してくるキャッチコピーがイマイチな出来のような気がして、
その能力が何となく曇って見えてしまった感じです。

全編通して、著者が描くスピーチは感動的なのですが、
キャッチコピーは、言ってしまうとダサい感じがするので、
これは著者の向き不向きの問題ですかね。

中盤からは、政治の舞台に話が移っていきますが、
本作を読んで感じたのは、こんなに気概のある野党が今はいないよなぁ・・・・・という
悲しい現実。

スピーチで国民の信頼を得ようという思いがなく、
ただたた与党の揚げ足取りをするためだけに浪費されていく野党議員の言葉。
残念です。

二大政党制というのは、今の安倍政権のようなどっしり構えた与党と
本作で描かれたような国民に熱く訴えかける野党とが対峙して
よりより国会審議と国政運営をしていくはずなのに・・・・。

本作の終盤の展開が、あまり予想を外れない、ありきたりな感じになってしまったので
そんな雑念ばかり考えてしまいました。




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