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『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論』
- 2018/11/10(Sat) -
小林よしのり 『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論』(幻冬舎)、読了。

先日、著者の新書を読んで、本業であるマンガをちゃんと読まないと!と思い、
早速ブックオフで買ってきました。

大東亜戦争(著者に倣ってそう表現します)における
主に日本軍の思想や行動について著者の見解を熱く述べています。
本作が出版された時は、私は大学生でしたが、
当時は、この手の本に近づくのが怖くて、ヒットしていたのは知ってますが
見ないふりをしていました。

こんな「右翼的」なマンガを読んでいるのを見られたら、
周りにどんな目で見られるか分からない・・・・という恐怖がありました。
もっと自分に自信があったら、どんな本を読んでも「勉強のため、知見を広めるため」と
言い切れたのでしょうけれど、弱っちい学生でした。

左翼的な人にとっては、頭からお尻まで、全く受け入れられない主張なのでしょうけれど、
日本という国家(公)と、その国民(個)という関係を考えるにあたって、
非常に重要な問いかけをしている本だと思いました。

戦争はあくまで政治の手段であり、戦争の反対は話し合いという手段。
平和の反対は混乱であるという整理が、非常にすっきり分かりやすかったです。

どんな手段を取りうるのかという問題は、
置かれた環境や自身のリソースによって多様に判断軸が変化するものであり、
絶対的な正解も、絶対的な間違いもないとおもいます。
だからこそ、なぜ戦争を起こしたのかという問題を考えるには
「何が何でも戦争はダメ!」なんて観念論を振りかざしていても意味がなく、
当時の世界情勢はどうだったか、日本の政治的また経済的実態はどうだったのか
どういう過程を経てその状況に至ってるのかという4次元的な分析と反省が
非常に重要だと思います。

ただ、本作を読んで感じたのは、そういう分析と反省を全ての人間に求めるのは、
これまた理想論に近いのかなぁ・・・・・という思いも。
そういう見方は差別的であり優性思想の表れだと怒られるかと思いますが、
でも、全ての人が社会や歴史に通じた目線を持てるようになる教育の在り方というのが
私にはイメージできません。

インテリだと自負している右と左の人たちでさえ、議論がかみ合っているようには思えません。
というか、議論になってないと思います。
結局、右の人は右の中で本作のような言論を中心に盛り上がり、
左の人は全く違う次元で自分たちの話題で盛り上がっているような。

左と右(それ以外の対立軸でも良いですが)が同じ土俵の上で議論できるようになれば、
日本人の議論力や思考力はぐんと上がって、国力の底上げにつながると思うのですが、
それも現実味のない空想に過ぎないなぁと。

日本人1人1人がもっと思考力、判断力を身につけて、
日本という国の土台を強固にしていかなければならないという思いを強く持ちましたが、
はてさて、どうやったらそれを実現できるのか、つかみどころがなくて
逆に不安感も覚えてしまいました。




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