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『女たちは二度遊ぶ』
- 2018/11/06(Tue) -
吉田修一 『女たちは二度遊ぶ』(角川文庫)、読了。

この本には11人の女が登場します。
ちょっと常識の枠から外れたような一面を持つ女ばかり。
でも、非現実的な印象を持たないのは、
ダメ男の目を通して描かれているからでしょうか。
なんだか悪い意味でお似合いなんですよね。

ろくな仕事もせずにふらふらしている男とそんな男にくっついている変わった女。
自分の身近にはいないカップルだけど、どこかには居そうな存在感。
そのあたりの描写が、吉田修一氏はうまいんですよね。
ありきたりなダメ男のありふれた存在感が、なぜかちょっと風変わりな女の居場所を
作品の中に作ってしまうという面白さ。

そして、大したことは起きない物語。
起きないけど、なぜか読んでしまう、何かを感じようと思って読み込んでしまう文章。
これもまた吉田作品の特徴だと思います。

そして、短い作品の中で、過去の情景と今から振り返る感情と
うまく描き分けて構成しているので、物語に立体感を覚えました。

なんだか、自分が経験したことのない人生の時間を
いろいろ垣間見させてもらったような気持ちになりました。




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