fc2ブログ
『とりつくしま』
- 2018/09/22(Sat) -
東直子 『とりつくしま』(ちくま文庫)、読了。

読みたい本リストに入っていた一冊。
どこでチェックしたのか記憶がありません(苦笑)。
短編集で、特に賞も受賞していないのに、わざわざ記録しているのは珍しい。

というわけで、勝手に期待値をあげてしまったせいか、
それほど面白いわけでもないな・・・・・という印象に終わってしまいました。

死んだ直後、あの世の入り口で、この世に未練が残る者に対して
とりつくしま係が対応する。
「何かモノになって、この世に戻れますよ」と。

モノに憑りつくだけなので、自分から働きかけることはできず、
受動的に状況を眺めるだけという設定。
そこは面白いなと思いましたが、
未練が解消されたらあの世に戻るとか、そもそも時限があるとか
そういう設定がなかったので、ちょっとずるずるとした印象を受けました。

まあでも、各お話のページ数が少ないので、
そこまで設定を複雑にできなかったのかもしれません。
短く簡潔に終わるので、お話の余韻は結構楽しめます。

やっぱり、親から子供への目線とか、
夫婦の相手への思いとか、
そういうシンプルな愛情について描かれると、
ぐっとくるものがありますね。


とりつくしま (ちくま文庫)とりつくしま (ちくま文庫)
東 直子

筑摩書房 2011-05-10
売り上げランキング : 92575

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 本ブログへ


関連記事
この記事のURL |  東直子 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『知事が日本を変える』 | メイン | 『日本・英・仏』>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/5691-8cdf76e6
| メイン |