『あれも嫌いこれも好き』
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- 2018/09/12(Wed) -
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佐野洋子 『あれも嫌いこれも好き』(朝日文庫)、読了。
タイトルの通り、著者が日常生活で好きなこと、嫌いなことを、 そのまま好き、嫌いと言わずに、様々な角度からの表現で描いたエッセイ集です。 とにかく佐野洋子節が心地よい作品。 文庫でわずか4ページずつのエッセイですが、 短文を連ね、思ったことを一言ではっきり書き、そして著者の思考の世界にいざなう。 その途中で、くすっと笑えたり、あぁそういう風に考えるのかと驚いたり 起承転結の中に喜怒哀楽が詰まっていて、本当に面白い作品でした。 絵本というのは、しっかりした物語がありながら、 分量は少ない中で伝えていかなければいけないので、 余計なものをそぎ落として、本質を語るという技術が身につくのでしょうかね。 素晴らしいエッセイでした。 紀元2000年、いかに人間が大騒ぎをしたかミレニアム騒動を思いつつ、 たかが、きんさんぎんさん20人分なんて大したことないじゃないかとぶった斬ります。 そんな計量方法、思いつかなかったわ(爆)。 確かに、20人分で語れる時間ですね。 そう思うと、きんさんぎんさん、凄いわ。 100歳というのは、歴史を歩むことなんですね。 こんな思いもよらない発想を社会に対して日々しているんだという 作家という人間に対する羨望も湧いた読書となりました。
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