『残念なエリート』
| ||
- 2018/07/24(Tue) -
| ||
山崎将志 『残念なエリート』(日経プレミアシリーズ)、読了。
読者をエリートに絞って、「お前ら、自分が思ってるほど能力発揮できてないぞ!」と 喝を入れる作品なのかと思ったのですが、 誰に何を伝えたい本なのかサッパリ分かりませんでした。 そもそも「エリート」の定義を「既存の枠組みの中で成功した人」としていますが、 これって幅広すぎると思うんですよね。 「成功」のラインをどこに引くかですが、本作で具体的に述べられている話を読むと 平均点以上ぐらいの甘い設定のような気がします。 私的には、最上階5%ぐらいの人がエリートだと思うので、 すでにそこで認識ギャップあり。 結果、うまく本が読めないという。 「野球選手はプロ野球という産業のしくみがなければ無価値な職業」とか、 面白いなと思う切り口はところどころにありました。 でも、それは、断片的なものであり、本全体で伝えようとしていることではないんですよね。 プロ野球という一大産業を作り出した人というのは、 確かに成功者であり、著者の言う「エリート」に当てはまると思いますが、 著者がある種否定的に書いている野球選手も、著者の定義ではエリートだと思うんですよね。 矛盾あり・・・・・。 そもそも「エリート」って、成功したか否かという結果論だけでなく、 その人の気持ちの部分、いわゆる”noblesse oblige”を負っていると自覚しているか というような要素が大きいように思っています。 なんだか、最後まで自分の感覚と合わずに 言いたいことをつかみづらい本でした。
![]()
|
||
コメント |
コメントの投稿 |
トラックバック |
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/5632-d2e9de1d |
| メイン |
|