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『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』
- 2018/06/09(Sat) -
保坂和志 『「三十歳までなんか生きるな」と思っていた』(草思社)、読了。

誰かの書評で目に留まったのでしょうか、
「読みたい本リスト」の中に入ってました。

著者の作品はお初だと思うのですが、これは面白かったです。

まず、文体。
著者が読者というか「私」に向けて語り掛けてくるような迫力のある文章です。
「俺の言うことをお前も頭を使って考えてみろ!」と、ぐいぐい押されるような感じです。
それが押しつけがましいのではなく、考えなきゃ!という気持ちにさせてくれる
熱いものをもっているので、どんどん読み進めたくなります。

身近な話題から始まり、いつのまにか哲学の世界に飛躍している、
そんな浮遊感が味わえる思考の流れです。

個人的に興味深かったのは、偉大なものは最初から偉大なのであり、
未開の状態からだんだんと偉大な状態に変わっていくのではないというハイデガーの言葉。
ついついモノゴトを進化論的に考えてしまいがちですが、
「神」に値するような偉大なものは最初から「神」だということなんだというイメージで捉えました。

哲学にしても自然科学にしても、過去からの積み重ねで今の学問業績があるように
思ってしまいますが、最初のゼロから1へと進めた人の功績が最も偉大なのかもしれませんね。

天才が症例として了解されたとき、人間が終わる

これも深い言葉です。

人間の思考とは何なのだろうかということに考えを巡らす読書となりました。


「三十歳までなんか生きるな」と思っていた「三十歳までなんか生きるな」と思っていた
保坂 和志

草思社 2007-10-30
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