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『モノレールねこ』
- 2018/05/29(Tue) -
加納朋子 『モノレールねこ』(文春文庫)、読了。

タイトルの「モノレールねこ」って一体ナニ?と思って読んでいったら、
塀の上にネコが座っている様を描写した呼び方だそうで、
納得(笑)。

その太々しい野良猫が媒介する顔も知らない小学生同士の文通。
1行ずつ、一言ずつのやりとりですが、ツッコミ側のセンスが光る
面白いやり取りです。
そして10年後・・・・・。
分かりやすい展開でしたが、爽やかなお話でした。

続く短編は犬の話。
こりゃ動物シリーズか?と思いきや、だんだん重たい雰囲気になっていきます。
母娘の拗れた関係の話って、気分が沈み込むことが多いのですが、
でも、あらゆる人間関係の中で一番複雑な関係のような気がしていて、
興味深く読んでしまいます。

物語の最後は、明るい未来を想起させるような感じで終わりましたが、
このヒステリックな母親が、そう簡単に大人しくなるのだろうかと
やや疑いの目で見てしまいました。
でも、娘さんからの視線が変わっただけでも、大きな変化にはなりそうですね。

で、次の動物はと言うと、「アンクル」、つまり叔父さん。
事故で家族を一瞬で失い、たまたま留守番をしていた女子中学生と
家に居候している無職の叔父との2人きりの生活がスタートします。

本当に、何もできない叔父さんなのですが、
女子中学生が大人な考えを持っているおかげか、
意外と、良いコンビなんじゃないの?という目で見てしまえます。
この短編集の中で、一番好きなお話だったかも。

その後、いくつかの短編が続きますが、
途中から、各短編の方向性のバラバラ感が気になってきてしまいました。
あと、前半の作品に感じた作者の執念みたいなものが
後半の作品になると薄れてきたような・・・・・・私が読み疲れたのかなぁ。

途中までは結構のめりこんで読んでいたのに
読後感はイマイチすかっとしない残念さがありました。


モノレールねこ (文春文庫)モノレールねこ (文春文庫)
加納 朋子

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