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『バブルの物語』
- 2018/04/24(Tue) -
ジョン・K・ガルブレイス 『バブルの物語』(ダイヤモンド社)、読了。

経済学者の本ですが、社会学者の本を読んでいるような印象を受けました。
経済理論よりも、社会で何が起きてきたのかを
バブルが生じ、そしてはじけた代表的な事例を紹介しながら解説しています。

結局、バブルというのはモノの本質的な価値をかき消すほどの
投機的な価値が上乗せされていく状態だと思いますので、
投資する人の熱意がどれだけ集中し、かつ逃げないかということだけですよね。
だから、いつかはじけるのは目に見えている・・・・・・でも自分も儲けたい。

著者は第7章の冒頭で、「金融上の記憶は20年しかもたない」という趣旨のことを言っていますが
結局、世代交代すれば負の経験を持たない新しい世代が勢力を付けてしまうという
そういう歴史が繰り返されているのでしょうね。

新しい勢力は、負けた経験がなく、勝つ自信があるという人々ですから
投資するしかない!(苦笑)

でも、バブルを恐れて皆が保守的な投資しかしなくなったら
経済成長も起きなさそうですし、ずーっと鈍い不況の中にとどまってしまいそうな気もします。

アメリカを中心に巨大なIT企業が誕生してきましたが、
彼らの技術力やサービス創造力が素晴らしいのはもちろんですが、
しかし、同じように魅力的な技術やサービスを持ちながら
ヒット商品の形にならなかったり、吸収されたり、潰れたりという会社は
山のようにあるのだと思います。

どのスタートアップに投資するか、結果から見れば
アップル社に投資するのは当たり前!に見えても、
当時においてはアップル予備軍みたいな人々がたくさんいたでしょうから、
ジョブズのような人に様々なお金がつぎ込まれ、ジョブズになれたり、なれなかったり、
結局これもITバブルだと思うんです。

でも、ITバブルを生き残ってきた企業の中から
アップルなりGoogleなりが出てくるわけで、
バブル景気というのは、敗者もたくさん産むけど、一つの時代を動かすには
それなりに必要な起承転結なのかなと思ってしまいました。

ま、自分は他人への投資には興味が湧かないですが(爆)。

いろいろ考えが広がった、興味深い本でした。
薄めのボリュームもありがたいです。


バブルの物語―暴落の前に天才がいるバブルの物語―暴落の前に天才がいる
ジョン・ケネス ガルブレイス 鈴木 哲太郎

ダイヤモンド社 1991-05
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