『片意地へんくつ一本気』
- 2018/03/25(Sun) -
高橋治 『片意地へんくつ一本気』(文春文庫)、読了。

下田のうなぎ屋の頑固親父が主人公。
離婚調停中の妻やら、うなぎ屋に勤める相思相愛の女中やら、
夜な夜な珈琲屋に集まる町内の面々やら、
下田の濃い人間関係が描かれていきます。

男たちが喋る威勢の良い言葉でどんどん会話が紡がれていき、
テンポよく話が進んでいきます。
このあたり、「下町うなぎ屋風流話」というサブタイトルの雰囲気にぴったりです。

で、交わされる会話というか、日々起こる出来事というのが、
明るい日差しが注ぐ南伊豆・下田の出来事の割には
意外と重たい話が多いんですよね。
ノミ屋行為で警察に引っ張られたり、税務署に目を付けられたり、
糖尿病になったり、娘が出来ちゃった結婚したり、出来てなかったり。
それとも、オヤジの世界って、結構、緊張感あるものなんですかね(笑)。

でも、そんな場面よりも、珈琲屋にいつもの面々が集まって
どうでも良いことをワイワイ喋っている空間が一番面白いかな。
気の置けない仲間同士の日常の小さな幸せを感じると言いますか。
もしくは、おっちゃん達の小さな世界での勢力争いが微笑ましいと言いますか。

全編にわたって、空気感が好きな作品でした。


片意地へんくつ一本気―下田うなぎ屋風流噺 (文春文庫)片意地へんくつ一本気―下田うなぎ屋風流噺 (文春文庫)
高橋 治

文藝春秋 2002-08
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