『パリふんじゃった』
- 2018/03/20(Tue) -
尾嶋彰 『パリふんじゃった』(文藝春秋)、読了。

父の本棚から。
昔から、何となくタイトルが気になっていたのですが、
著者が知らない人物だったので、手が伸びるところまではいかず。
今回、ようやっと手に取った次第です。

何の前置きもなくいきなり事務所でのシーンから始まるので、
「一体、この人は誰なんだ?何をしてる人なんだ?」と疑問一杯のスタート。

で、次第に、著者は設計事務所のオーナーで、
日本人でありながらパリで開業しており、
社交界からも信頼されて、アパルトマンやホテルなど様々な建物の
改修工事を手掛けている様子が分かってきます。

特に、高額の買い物になり、かつ購入後の使用期限が非常に長い商品ということで
契約や使い方で揉めることもしばしば。
そんな時は、タッグを組むフランス人弁護士がバチッと解決!というわけで、
エッセイの基本構造は、著者の顧客の奇人たちが起こしたトラブルを
いかに解決したか、またはすり抜けたかという内容です。

著者自身の文章はウィットに富んでおり、楽しく読めます。
パリの富裕層の生活を覗きながら、移民たちの立場も垣間見え、
そんな中での日本人の位置づけという複雑な状況も伝わってきます。

お客様に富裕層が多いということは、高齢の方も多いということで、
エッセイの中で何人かお亡くなりになられますが、
ちょっとしんみりしちゃいますね。

というわけで、前知識が何もない状態でしたが、楽しめました。
読み終わってから、著者のことを一応調べておこうと思って検索したら、
なんとパリで誘拐・監禁され、最後は銃殺されたという壮絶な事態に陥り、
しかも関係者が3人も自殺したり殺害されたりと
何だか訳の分からない事件です。

こんな情報を知ってしまったら、
このエッセイよりも、氏の殺人事件を扱ったルポの方が読みたくなってしまいました。


パリふんじゃった―花の都の奇人たち
パリふんじゃった―花の都の奇人たち尾嶋 彰

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