『エロ事師たち』
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- 2018/03/13(Tue) -
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野坂昭如 『エロ事師たち』(新潮文庫)、通読。
昔から実家の本棚にあったのですが、 そのタイトルと表紙のイラストの印象(ちなみに下のAmazonの写真とはまた別の表紙です)から 手に取るのをためらっていた一冊。 今回、本棚の整理をしたので、ついに読んでみました。 性描写がキツイ作品なのかなと覚悟したのですが、 そういうエロ・グロ・ナンセンス的な描写が中心なのではなく、 私の感想としては、エロ業界のお仕事小説なのかなと。 本当は、主人公たちの必死な生きざまを読む小説だと思うのですが、 私としては、性風俗産業で生き残るための工夫と行動力が詰まった お仕事小説を読んでいる気持ちになりました。 他の人にないアイデアを出すために頭を使うこと、思いついたら実行すること、 とにかく状況の変化に応じて柔軟にスピーディに動くこと、 こんな風に要約したら、どんな業界にも適用できる「デキルやつ」の姿ですよね。 それが、犯罪すれすれの性風俗産業だからこそ際立つというか。 独特な大阪弁の会話文が続くので、 (大阪弁がダメなのではなく、著者の独特なリズム感のことです。 田辺聖子さんの大阪弁は好きですよ) ちょっと文章は苦手でしたが、世界観は面白かったです。
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