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『不勉強が身にしみる』
- 2018/03/12(Mon) -
長山靖生 『不勉強が身にしみる』(光文社新書)、読了。

著者については全く知りませんでしたが、
タイトルが気になったので買ってきました。

プロフィールを見ると、歯科医の傍ら文筆業もされているようですが、
著作リストを見てもジャンルが多岐にわたっており、掴みどころがない感じです。

さて、内容はというと、勉強すること、努力することについて書かれています。
でも、一般的な、キレイゴトの「頑張れ!」論ではなく、
社会進化論者のスペンサーやマンガ『ドラゴン桜』のセリフを引用して
デキル大人の本音ベースの議論をしています。

このあたりの割り切り感が心地よかったです。
結局、努力して勉強する奴には世界がついてきて、しない奴は痛い目に遭うという
非常に単純な構図。

昔、テレビ番組で体育系の研究者が、
「親はみんな、自分の子はやればできると言うが、やれるということ自体が能力の1つ」と
喝破していたのが今でも頭に残っています。
人よりも上に行けるかは、やれるか、やり続けられるか、もう、ここだけな気がします。

先日、内村教頭の「夢を叶える3か条」を見ましたが、
結局、内村先生が優しそうな表情で諭している内容も、
「自分の夢に向けて努力し続けられる人だけが勝つ」ということのように思いました。
表情と表現は優しいけど、言っている内容、求めているレベルは非常にシビアです。

でも、デキル人って、自分自身の努力のレベルを標準に置くから
とんでもなく高いレベルを平気で求めますよね。
周囲からはストイックとか言われても、本人は、そこまでやらないと気が済まないというか
気持ち悪い感じが残るんでしょうね。

最後に著者は、学ぶことをまとめて、
①好きなことを見つける
②客観的評価を受ける
③嫌いなことでも理解し、水準以上に達する努力をする
この3つがバランスよくできなければ伸びないと言っていますが、
本当にその通りだと思います。

そのことが好きだというのは大前提ですが、
好きだからって、全てが面白いわけではないし、
好きな部分だけピックアップして勉強していてもアンバランスで
総合的な理解には至れないと思います。
だから面白くないことについても努力しなければいけないし、
トータルの能力を評価してもらうような機会を得て、足りないところをさらに伸ばそうとしないと
ひとつ上のレベルには達することができないだろうなと思います。

勉強する姿勢について、
自分の背中を押してくれる本でもありながら、
戒めも与えてくれる良い本でした。


不勉強が身にしみる~学力・思考力・社会力とは何か~ (光文社新書)不勉強が身にしみる~学力・思考力・社会力とは何か~ (光文社新書)
長山 靖生

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