『草原からの使者』
- 2018/02/16(Fri) -
浅田次郎 『草原からの使者』(徳間文庫)、読了。

沙高樓綺譚シリーズ。
これは第2作だったんですね。順番間違えちゃいました。

青山墓地を見下ろす高層マンションの一室に集まった各界の名士。
お互いの素性は詮索せずに、みんなが気にするのはゲストが話す数奇な体験。

本作に収められたのは4つの物語。
総理の座を狙う代議士の秘書、財閥の第19代目の当主、
百頭以上も競走馬を保有する馬主、日本人の妻を持つ米軍の大佐、
この4人が自分の経験を語って聞かせます。

そもそも肩書が普通じゃない方たち。
彼らが語る話は、とても変わったシチュエーションのものばかりで、
共感できるものと共感できないものに分かれてしまいましたが、
興味深く読んだのは、最初の秘書さんの話。

自分がついている代議士が総裁選挙に出るか否か悩んでおり、
その判断を占い師や僧侶に委ねてしまうおうということに。
日本の有名政治家も、いざというときに頼ったという話を時々耳にしますが
実際のところどうなんでしょうかね。

本作では、コメディタッチに味付けされていて
占い師と僧侶の間で右往左往する秘書の姿が滑稽に描かれています。
国家の命運を左右するような案件の判断というのは、
誰が考えてもコッチ!というような簡単な答えはなく、
どっちを選んでもリスクがついて回るような問題ばかりでしょうから、
判断するのが代議士本人でも、占い師であっても、
実態としては、あまり変わらないのかもしれませんね(笑)。

政治モノが好きなので、本作の4つの話の中では
一番印象に残りました。


草原からの使者―沙高樓綺譚 (徳間文庫)草原からの使者―沙高樓綺譚 (徳間文庫)
浅田 次郎

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