FC2ブログ
『バイバイ、ブラックバード』
- 2018/02/11(Sun) -
伊坂幸太郎 『バイバイ、ブラックバード』(双葉文庫)、読了。

5股をかけていた優男が、
とある事情から<あのバス>に乗らなければならなくなり、
その前に、5人の彼女に別れを伝えに行くというお話。

事情とは何なのか、<あのバス>とは何なのか、どこに連れていかれるのか、
大事なことが何も見えないまま、彼女に別れを告げるシーンばかりが5つ並びます。

そこに帯同するのは、身長180センチ体重180キロのハーフの繭美。
一体どんな容貌なんだよ・・・・・と想像を逞しくしてしまいますが、
見た目だけではなく、言動も規格外の破天荒な人物。
粗暴な物言いや乱暴な行動、本音を隠さない言いっ放しの発言、
怪物のようなキャラクターです。

そんな怪物と結婚することになったので別れてくれという
かなり無謀な言い訳で別れを切り出す主人公。
彼女にとってみれば、到底、納得できるものではないはずなのに、
みんな各々の事情や理屈で、それを受け入れる方向に流れて行ってしまいます。

その流れは、一種、不思議な理屈でもって進んでいくのですが、
その会話の妙は、いつもの伊坂作品でした。

でも、個人的に気になったのは、
繭美のキャラクターが完成しているようで、実は、大事なところでブレているような気がすること。

そもそも、これだけの剛腕キャラなのに、
<あるバス>に乗る前に、彼女に別れを告げに行く行為自体を認める心の広さが
なんだかキャラクターと合っていないように感じます。
そしてエンディングでの行動。
結末としては、ある種、王道な気もしますが、なんだか繭美がやっちゃうと
ちょっと興ざめな感じがしました。

乗り切れないまま終わってしまった感じがする作品でした。


バイバイ、ブラックバード (双葉文庫)バイバイ、ブラックバード (双葉文庫)
伊坂 幸太郎

双葉社 2013-03-14
売り上げランキング : 21705

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 本ブログへ

関連記事
この記事のURL |  伊坂幸太郎 | CM(0) | TB(1) | ▲ top
<<『おもしろい心理学』 | メイン | 『Nのために』>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/5482-b26e7bd2
-バイバイ、ブラックバード-
拝啓 「バイバイ、ブラックバード」 太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」から想像を膨らませて創った、1人の男の別れ物語。 太宰治の「グッド・バイ」から生まれた作品だとはつゆ知らず・・・。てっきり、ブルーバードから想像を膨らませた物語かと思っていました。 … …
2018/07/02 00:21  本記 ▲ top

| メイン |