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『Nのために』
- 2018/02/09(Fri) -
湊かなえ 『Nのために』(双葉文庫)、読了。

高層マンションの一室で、そこに住む夫婦2人の死体が見つかった。
居合わせた3人のうち、1人が殺人の罪で収監。
しかし、10年後に語られた事件の真相は・・・・・・。

登場人物それぞれが、それぞれの視点で真相を語っていくスタイルは
いつもの湊作品ですが、殺害された夫婦2人の関係の異常性は、
どの登場人物の口から語られる言葉をもってしても異常で、
「そういう夫婦も居るかもなぁ」と思えなかったです。
そのため、どうにも気持ちが作品に入っていけず・・・・。

杉下のキャラクターは、結構好きでした。
一見良い子に見えて、心の中では世間を突き放して見ているところとか。
親友のような安藤に対しても、シビアな目を向けているところとか。
でも、杉下の10年後が、あんな結末になるなんて、ちょっと安易な感じが。

安藤は、最初、性別を勘違いして読んでました。
意図的にミスリードを誘うような書き方がなされているようですが、
その意図がイマイチ分からず。
ミスリードが、何か物語に重要な意味を与えていたのでしょうか?

成瀬は、現在の姿よりも、子供の頃の描写の方が気になる人物でしたが、
子どもの頃の大事件の真相が有耶無耶のままで、なんだかモヤモヤ。

西崎は小説家志望ですが、肝心の小説の中身が
私の苦手な純文学系で読み込めず。
その内容も、殺された夫婦の精神世界と繋がっていくような話で
私には理解できない世界観でした。

というわけで、物語の構造はいつもの湊作品で、真相に向かうにつれワクワクしましたし、
杉下、安藤、西崎の3人の関係は、ウィットに富んだ会話もあったりして面白かったのですが、
なんだかバランスの悪さを感じてしまう作品でした。

あと、ダイビング好きとしては、
ボートダイビングでバルブ閉めたまま海に飛び込んだら
BCに空気が入ってないから、海面に浮けずに一気に海中へと沈んじゃいますよ・・・・・
というところが引っかかってしまいました(苦笑)。


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湊 かなえ

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