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『クジラの彼』
- 2018/01/27(Sat) -
有川浩 『クジラの彼』(角川文庫)、読了。

有川さんの恋愛短編集か・・・・・という程度の気持ちで手に取り、
冒頭の表題作に「へぇ、自衛官の恋愛小説って珍しいな」と興味を持ったら、
なんと全編が自衛官の恋愛モノときましたわ。
有川浩、やるなぁ。

表題作「クジラの彼」は、潜水艦乗組員が彼氏。
一度訓練航海に出てしまうと、1か月、2か月という単位で連絡不能となり、
何処に行っているのか、いつ帰ってくるのか、全く分からない状況に。
当然携帯電話は圏外で、相手からのメールを待つだけ。
合コンで如才ない幹事ぶりを見せた彼氏と、数合わせ要員だった奥手な彼女。
お互いのことを思いやっているのに、超絶遠距離恋愛に心がくじけてしまうことも。
あんまり恋愛小説を読まない私としては、
ベースはお仕事小説の気持ちで読んでましたが、
それでも、彼氏、彼女、そして彼女の友人の人柄の良さが素直に共感出来て、
このあたりのキャラクター設定の上手さや物語展開の軽やかさ、
そして会話の妙の面白さは、さすがだなぁと。

次の「ロールアウト」では、一転して融通の利かなそうな自衛隊幹部が登場しますが、
その主張内容の筋の通ったところとか、民間企業相手に強く主張を押し込むところとか、
いざって時には、このぐらい強気にゴリゴリできる人でないと
国防なんて任せられないよな~という気持ちになりました。

「国防レンアイ」に至っては、自衛官同士の恋愛模様ですが、
四六時中一緒にいるから、あらゆる姿を目にすることになって、
恋愛するのって難しくなるんですかね。
でも、恋愛モノかと思わせておきながら、
国防に携わるものとしての熱い思いを主人公に叫ばせたりして、
熱いお仕事小説でもありました。

自衛官を主人公にした恋愛小説を6篇も書けるなんて、
どんだけ自衛官好きなんだよ(笑)と思っちゃいましたが、
短編の中に意味深に登場する事件が
長編の『空の中』や『海の底』で直接描かれているということで、
この方の自衛隊好きは本物ですね。

両作とも既に積読スタンバイOKですし、
本作の続編『ラブコメ今昔』も既に買ってあるので、
こりゃ早く読まねばいけませんね。


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有川 浩

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