FC2ブログ
『スティーブ・ジョブズ』
- 2018/01/09(Tue) -
ウォルター・アイザックソン 『スティーブ・ジョブズ』(講談社)、読了。

ようやく100円で見つけられたので買ってきました。
ジョブズ本人が伝記を書くことを許可し、
3年間にわたって取材してきた著者、渾身の作品です。

実は、Apple社と仕事をしたことがあり、
1年間ほど先方の社員さんと向き合う立場に居ました。
そのとき感じたのは、自社製品に対する思い入れ、
特にまだ形になっていない未来の製品に対する自信というものが漲ってました。
「俺たちは必ず作り上げるが、お前たちは出来るか?」という問いを
常に突き付けられる感じで、緊張感のある取引先でした。

その頃は、すでにジョブズはこの世にはいませんでしたが、
この本を読んで、彼のDNAというものが、残された社員にしっかり引き継がれているんだなと
いうことが良く分かりました。

美や機能を追求する一面と、
他人を思いやらない自己中心的な一面が
同居しているのだか、二重人格のようなんだか、
1人の頭の中でどうなっているのか最後まで分からなかったのですが、
結局、そこがジョブズらしさということなのでしょうかね。

「シンプルこそが最高の洗練」という考え方は、私もすごく共感できます。
デザインという面でも使いやすいですし、使い方が直感的に分かります。
そして、無駄がないのは気持ち良いです。

周りに当たり散らすというのも、
自分のやりたいところに向かって一直線で突っ込んでいくという
シンプルさの表れなのでしょうかね。
こんなトップが居たら、自分はついていけたでしょうか・・・・・。
意外と現実歪曲空間や熱量に飲み込まれて、何も考えずについていくようになるのかも。

この人は、組織のトップとして何が凄かったのかということを考えたときに、
クリエイターとしては、上述したようなポイントがあげられると思いますが、
経営者としては、堂々と真正面から失敗するところかなと感じました。

「俺はこれが正しいと思う」とはっきり宣言し、反対者もなぎ倒し、
堂々とやり通して、製品は良くても事業的には失敗する。
この姿勢が、成功しようがしまいが、自分の信念から逃げない人だということが
全ての人に明白に伝わることにより、経営者としてはともかく、
クリエイターとしては信頼されることになったのかなと思います。

よきサポート役がついているかどうかに、
事業としての成功がかかっているのでしょうね。
やっぱり、ティム・クックが後継者として上手くやっていけているのは、
ジョブズを上手くサポートしたという実績と、彼そのものの経営者としての実力が
両方認められたからなんでしょうね。

最後の最後、ジョブズが繰り返し語ったという、彼が後世に残したいことが綴られていますが、
この文章はすんなりと頭に入ってきました。
このように文章化できるというのは、自分の中で哲学として整理されているからだと思います。
自分の人生や仕事、社会における役割に真剣に向き合ってきた人だからこそ、
出来上がった文章なのかなと。

人間の可能性というものの、良い勉強になりました。

濃厚な本だったので、読み通すのに年末から10日間ぐらいかかりました。
年納め&年の始まりに良い読書体験でした。


スティーブ・ジョブズ I・IIセットスティーブ・ジョブズ I・IIセット
ウォルター・アイザクソン 井口 耕二

講談社 2011-11-05
売り上げランキング : 87887

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 本ブログへ

関連記事
この記事のURL |  スティーブ・ジョブズ | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『グ、ア、ム』 | メイン | そうだ旅&ハッピー>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/5447-b2910aa6
| メイン |