『アリはなぜ一列に歩くか』
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- 2017/11/25(Sat) -
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山岡亮平 『アリはなぜ一列に歩くか』(大修館書店)、読了。
祖父の本棚にあった本。 ケミカルコミュニケーションがご専門の生物学者さんのよう。 黒澤明監督の『八月の狂詩曲』で、アリがバラの花を登る場面を撮影するというので、 その監修として参加することになった著者。 アリを思うように歩かせるために、ケミカルコミュニケーションの研究結果を駆使したという エピソードが冒頭で語られ、一気に引き込まれます。 仮説を立てて、それを証明できる実験方法を考え、実行する。 このPDCAの繰り返しを地道に続けて真相に近づいていくところに、 自然科学のワクワク感がありますよね。 この中でも、どうやって証明するかという方法を考える部分が、 その研究者の力量の見せどころなのかなと思います。 アリの話が中心ですが、 ハチやガなどのエピソードも紹介されており、 それぞれの昆虫のサバイバル戦略が比較出来て面白かったです。 アゲハチョウは、幼虫が食べる餌が非常に限られているということで、 その餌となる植物の刺激に反応して産卵するような仕組みを発達させたということですが、 よりマニアックな方向に進化する戦略を選択することが興味深いなと。 食べられる餌の幅を広げた方が明らかに楽そうなのに それは選ばないというところが面白いです。 昆虫は、種類も豊富ですし、 進化の枝分かれの多様さが面白いですね。
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