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『地産地消』
- 2017/11/21(Tue) -
下平尾勲、柳井雅也、伊東維年 『地産地消』(日本評論社)、読了。

地産地消本2冊目。
前の本が期待外れだったので、こちらも期待せずに読み始めたのですが、
これは当たりでした。

冒頭で、著者たちが「地産地消」という概念をどのように定義しているか明確に、
その概念が登場してきた背景や類型を丁寧にかつ簡潔に紹介していきます。

まず第1章で、地産地消とはどういうことか全体像がつかめるようになっており、
その後、具体事例の解説に入っても、第1章と対比して読むことで
その位置づけや意味が適切に理解できます。

さらに、本作では、収支関係のデータが豊富に揃っており、
「農業を経営する」ということに軸を置いているので、
「食の安全」「地元愛」みたいな情緒的な話に流されることなく、
「農業で食べていくためには」という、まさに農業者の立場に立った解説をしており、
信頼できる本だと感じました。

私は以前から「地産地消」という言葉に対して不信感を持っていたのですが、
それは、「なぜ地元での消費に価値を置くのか?」ということでした。
その農産物の価値を適切に理解している人が、それに見合う対価を払って
しっかりと味わって食べてくれるのであれば、地元の人でも都会の人でも他所の人でも
誰が食べてくれても嬉しいことじゃないか・・・・・・と思ってます。

本作で気づいたのは、結局、「地産地消」というのは目的ではなく「手段」であり、
生産者の意識改革ややりがい増大をもたらす「施策」であるということでした。
そして、それは、今は「6次化」という言葉に置き換えられているということです。

「目的ではなく手段」と定義し直せたことで、
「地産地消」の持つ意味合い、効果について、すんなりと理解できました。
その境地にたどり着けたのも、本作の冷静な筆致によるものです。
良い本に出会えました。


地産地消―豊かで活力のある地域経済への道標地産地消―豊かで活力のある地域経済への道標
下平尾 勲 柳井 雅也 伊東 維年

日本評論社 2009-10-01
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