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『男たちの経営』
- 2007/03/26(Mon) -
城山三郎 『男たちの経営』(角川文庫)、読了。

城山三郎先生がお亡くなりになられました。
合掌。
追悼の意を込めて、手元にあった本作を読みました。

花王石鹸の創立と発展を描いた作品でした。
前半は、創立者の長瀬一族を中心に話が進んでいき、
後半は、技術者・研究者のストーリーとなります。

創立者長瀬富郎は、城山氏が目をつけるだけあって、
家族経営を柱とした魅力的な事業を行ったようです。

二代目の長瀬富雄は、
良く言えば新し物をどんどん取り入れる決断力があるのですが、
悪く言えば、考え方も人材も取っかえ引っかえといったところ。
筋の通った思想が無いから、極端な方針のブレがあり、
その都度、それに見合った人を外部から連れてくる・・・
こんなことをしていて花王という組織が良く持ちこたえたなぁと
いうのが率直な感想です。

その経営者の気紛れを支えたのが技術陣。
こちらは皆さん一本太い筋が通っていて、
陸軍相手にも一歩も引かない構えを見せます。
そして、貧乏くじを引かされてばかりいたと回顧する伊藤英三も
部下への接し方等にこだわりを感じます。

組織は、結局はそこに居る「人」なんだと改めて感じました。

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