『絶叫委員会』
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- 2017/08/26(Sat) -
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穂村弘 『絶叫委員会』(ちくま文庫)、読了。
雑誌のコラムをまとめたものです。 著者が日常生活で聞いた、目にした言葉で、 強烈な印象を残したものについて書いています。 どの言葉も、文章にするとドキッとするものだったり、 ワハハと思えるものだったり、十分面白いのですが、 それ以上に、著者の言葉に対する感度の高さに感心します。 歌人なんだから当たり前だ!と怒られてしまいそうですが、 自分自身の中にある言葉に敏感なだけでなく、 自分の外にある言葉、他人が発した言葉にも ここまで敏感だということに、やっぱり凄いなと。 私だったら聞き逃していそうですし、 わざわざノートにメモるような行動に移らないと思います。 そこを地道に拾っていく著者。 そりゃ、変な会話にも遭遇しますわね。 あと、著者が子供の頃、右と左が分からなかったという話。 どっちがどっちか分からなくなるということではなく、 東西南北と違って、自分が動けば右の方向が変化するということで 混乱したという穂村クン。 私、右と左を、方向として捉えたことがなかったので、 この視点は目からウロコでした。 絶対的な方向か、相対的な方向かということなのですが、 この2つを混乱させた穂村クンの考え方にも驚きましたし、 この2つを特に混乱することなく理解した幼い私にも何だか驚いてしまいました。 視点って、本当に面白いですね。
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