『フルサトをつくる』
- 2017/07/09(Sun) -
伊藤洋志、pha 『フルサトをつくる』(東京書籍)、読了。

完全移住ではなく、二拠点居住による田舎暮らしの楽しみ方を述べた本。

多様な生き方への社会的な許容度が次第に上がり、
また、情報インフラの整備や情報サービス技術の拡充により
ユビキタスな仕事環境が整いつつある現在において
可能になったライフスタイルだと思います。

どっぷり田舎暮らしに浸かってしまう従来の移住生活とは異なり、
逃げ場があるのは移住者側にとってストレスが小さいですし、
受け入れ側にとっても緊張感が和らぐのかなと思います。

ただ、それで生活が成り立つのかという経済的な面での不安は
移住者側にとっては付きまとうでしょうし、
受け入れ側にとっては、近づく機会が取りずらい、距離がなかなか縮まらないといった
不安は残ってしまうでしょう。

前者に関しては、このスタイルは、どんな環境にあっても
自分は生活に必要な稼ぎを得るための技術を持っているという自信があるか
もしくは、極端に楽観的な人にしか適用しにくいと思います。
もう、それは、個人の能力なり資質の部分に属する話なので、
人を選ぶライフスタイルとして、仕方がないかなと思います。

後者に関しても、結局は、本人のコミュニケーション能力とコミュニティの資質によるのかなと。
私は今、三重県内で、県庁所在地と超ド田舎の二拠点居住をしていますが、
最初の半年は超ド田舎でどっぷり田舎暮らしをし、
地元の方々との心の距離を縮めることができたので、
今は、何日も家を空けていても、「あぁ、津に行っとったん?」という感じで
近所の人たちも受け入れてくれています。
最初から二拠点居住をしていたら、「あの子は何しとる子かわからん」となっていたかもしれません。

ド田舎とは言え、漁師町で昔から人の出入りがある町なので、
一旦受け入れてもらえたら、信頼してくれるコミュニティだと感じます。
そのあたりは、地付きになってしまう農村よりも自由度が高いかもしれません。

本作は、そんな二拠点居住に憧れる人に向けて、
非常に現実的で実践的なハウツーを示しているので、参考になると思います。
ただ、私は、二拠点居住を実現した後で本作を読んだので、
「その通りだよね~」と納得性が高かったですが、
これから実現させたいと思っている人にとっては、
ハードルが高いと感じられるのか、役に立つと感じられるのか、
そこは正直わかりませんねぇ。
結局は、行動したものだけが得られる境地だと思います。


フルサトをつくる: 帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方フルサトをつくる: 帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方
伊藤 洋志 pha

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