『「反原発」の不都合な真実』
- 2017/07/03(Mon) -
藤沢数希 『「反原発」の不都合な真実』(新潮新書)、読了。

私は、311後の反原発や脱原発運動には懐疑的で、
今存在している原発は使い切った方が良いと思っているので、
こういうタイトルの本があると、ついつい気になって手に取ってしまいます。

今ある原発を有益に使って行こうという提言は、
じっくり丁寧に語ると橘川教授の著作になり、
炎上覚悟でとんがった言い方をすると本作のようになるのかなと。

原発に起因する死亡事故の数値を他のエネルギー源と比較するとか、
311から1年経っていない状況においては、
批判が噴出してもおかしくないのに、よく書いたなと。

それができたのも、311の福島第一原発問題では
直接的な死者が1人もいなかったという状況だったからでしょうね。
仮に、作業員の方とかで亡くなった方がいたら、
こんな議論はまだまだできなかったのではないかと思います。

あれだけの爆発と制御できてるのかどうか分からないような状況を経ても
直接的な被爆に起因する死者が出なかったというのは
奇跡なのかもしれませんし、技術力なのかもしれませんが、
優秀な原発専門家の技術員の方が当時の東電に揃っていたことは確かでしょう。

私は、今ある原発は使い切ってから廃炉にしていくので良いと考えていますが、
心配なのは、これからは、優秀な人材が原発分野には来ないだろうなということ。

高度な技術は、優秀な人材があってこそのものなので、
将来の見通しが立たない原発分野に、優秀な若手人材が見切りをつけてしまうことが
今後の最大のリスクと思っています。

再稼働する原発も出てきましたし、
そろそろ冷静な長期的エネルギー戦略の議論を国内でしっかりとしていく時期だと思います。


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藤沢 数希

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