『英国一家、日本を食べる』
- 2017/04/20(Thu) -
マイケル・ブース 『英国一家、日本を食べる』(亜紀書房)、読了。

フードジャーナリストが、初の来日&家族連れで
100日間日本の食を食べ歩くというもの。

来日最初の夜に、新宿のデパ地下を覗いて、
そこから思い出横丁に繰り出すというアグレッシブな展開を見せたので、
「日本人の庶民の味を、妻と幼い兄弟と一緒に楽しむとは凄い!」と感動しました。

しかし、東京に落ち着いて、本格的に活動し始めると、
超高級料理店に単独で行ったり、相撲部屋に押しかけてちゃんこを食べたり、
挙句の果てには『SMAP×SMAP』の「ビストロSMAP」を見学したり。
なんだか、日本人がイメージする「日本の料理」とのギャップが気になりました。

これは、日本側のコーディネーターの意図が強く反映されているのかな?と思いましたが、
しかし、著者は、コーディネーターは自分の意図を完璧に理解して
セッティングしてくれたというようなことを述べてますし、
やっぱり、著者が望んだ「日本の食」の世界観だったのですかね・・・・。
ま、もともと、料理学校に通っていた著者なので、
ターゲットは富裕層に向いているのでしょうけれど。

というわけで、登場してくる料理店や料理シーンの数々には
「これが日本の食の縮図なのか?」という疑問を持ってしまいますが、
しかし、やっぱりフードジャーナリストとして、文章は面白かったです。

初めて日本文化に触れる外国人ならではの素直な感想が描かれ、
ちょっと皮肉屋の英国人ならではの視点からのピリッとしたコメントもあり、
当然、料理を学んだ人としての分析もあり、面白かったです。
そして、日本の食文化をまっすぐ褒めているとことは気持ちよく読めます。
日本の食文化への変な予備知識とか、思い込みがないため、読みやすいです。

そして、個人的には、辻 vs 服部の東西料理学校対決が興味深かったです。
テレビに出てくる両者(特に服部先生)は、テレビ的演出に飾られていますので
単なる食通のおじさんのように見えてしまいますが、
本作に登場する両氏は、一流の料理人を輩出するための教育者として
自分の哲学を貫いた戦略と厳しい眼差しとを持った面が描かれていて
新しい職業の世界を垣間見れた面白さがありました。

著者には、できれば、日本の居酒屋文化や地方の郷土食文化を
是非体験してほしいなと感じました。
いわゆる、日本人が日常生活で楽しむ食や、旅行先で楽しむ食です。

続編も出ているようなので、読んでみたいと思います。


英国一家、日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)英国一家、日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)
マイケル・ブース 寺西 のぶ子

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