『初陣』
- 2017/03/30(Thu) -
今野敏 『初陣』(新潮文庫)、読了。

隠密捜査シリーズの第2弾を早く読まなきゃ・・・・・と言いながら、
先に第3.5弾を読んでしまうわたくし。

第3.5弾という半端な数字が示す通り、
本作は、スピン・オフ短編集です。

シリーズ第1弾~第3弾では、キャリアの竜崎伸也が主人公で描かれる出来事を、
別のキャリア・伊丹俊太郎の目線で描いています。

竜崎は、本音と建前を使い分けない、全てが理屈の塊のような人物。
合理性でしか判断しない異端のキャリアです。
一方の伊丹は、警察官僚組織というものを十分に念頭において行動しますが、
現場主義を打ち出し、部下のところに下りてくる姿勢は、やはりキャリアとしては異色。
この2人の特徴的なキャリアの対比が、
この短編ではより際立った形で描かれており面白いです。

第3弾の『疑心』は、正直、警察小説としてはあまり面白くなかったのですが、
なんで、そんなストーリー展開になってしまったのかの理由が、
本作で分かるようになっているので、一応、頭では理解できました。
それで面白さが回復したというわけではありませんが・・・・・。

全体的に、キャリア官僚がどのような思考で物事を判断するのか、
基準なり判断軸なりがわかって面白かったですし、勉強になりました。

本作を独立した小説として見てしまうと物足りないところはありますが、
あくまでスピン・オフとして読むと満足できました。


初陣―隠蔽捜査〈3.5〉 (新潮文庫)初陣―隠蔽捜査〈3.5〉 (新潮文庫)
今野 敏

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