『金融報復リスクヘッジ』
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- 2017/01/31(Tue) -
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相場英雄 『金融報復リスクヘッジ』(徳間文庫)、読了。
リーマンショック後の日本の金融界を舞台に ビジネスや官僚の世界の駆け引きを描いた連作短編集。 冒頭の「ロング・ショート」は、投資ファンドの話で、 ちょっと専門用語を使った会話を前面に出し過ぎた感があり、 小説としてのテンポが悪いように感じました。 話が進むにつれて、段々と角が取れて読みやすくなりましたが、 読者が置いてきぼりになってしまうのは残念でした。 私の好みは、やっぱり、民間人だけでバタバタ揉めているものよりも、 官僚と民間がやり合うお話(笑)。 官僚って、この手の話では悪者として描かれることが多いですが、 それでも、国全体の舵取りを意識して職務に取り組んでいる視野の広さや タイムスパンの長さは、やっぱり惹かれるモノの見方です。 本作でも、落合という官僚が登場しましたが、 この人の理屈も、私は、興味深く読ませてもらいました。 悪人として描かれてますけどね。 金融に関しては、特に官僚のさじ加減一つで 経済に大きな影響を与える分野ですので、 官僚 vs 民間の長編とか、読みたくなっちゃいました。
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