『真昼なのに昏い部屋』
- 2016/10/02(Sun) -
江國香織 『真昼なのに昏い部屋』(講談社文庫)、読了。

久々の江國作品だったのですが、
うーん、共感できず距離が開いたまま読み終わってしまいました。

夫に従順な主婦・美弥子さんは、近所に住む外国人の大学教授ジョーンズさんと
フィールドワークという名の散歩をともにするようになり、
次第に心の自由を得ていく・・・・。

さん付けの呼び名、美弥子さんのふんわりとしたしゃべり方、
ジョーンズさんの流暢な日本語、ご近所を彩る情緒的な舞台装置たち。
どれもメルヘンチックな香りを漂わせているのに、
やっていることは不倫。
しかも、本人たちが罪悪感がほとんど感じていない様子の不倫。

ま、不倫の道徳性を云々するつもりはないのですが、
登場人物みんなの心性が気持ち悪くて苦手でした。

冒頭、主人公と夫との日常会話のシーンが描かれるのですが、
自分の言いたいことだけ言って、妻の言うことは何も聞いてない夫。
本当に、「何も」聞いていません。
この時点で、まず、夫というキャラクターへの嫌悪感が掻き立てられるのですが、
その夫のやることなすことを全て受け入れ、疑問を持たない主人公・・・・・
この設定が気持ち悪くて、ここで躓いてしまいました。
普通の人は、主人公にピュアさとかを感じ取るのかもしれませんが。

さらに登場してくるジョーンズさんの主人公への思い。
これも、ピュアな恋愛感情なのかもしれませんが、
私にはストーカー気質の不気味さの方が先に立ってしまいました。

結局、妻、夫、不倫相手、三者とも印象が「気持ち悪い」「不気味」という括りに
なってしまい、肩入れする相手が見つからず。

それ以外に登場する人々も、あまり魅力的に感じられる人がいないままに
物語が終わってしまいました。


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江國 香織

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