『箱男』
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- 2007/01/25(Thu) -
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安部公房 『箱男』(新潮文庫)、読了。
先週からタクシー帰宅続きで鬱々。 そんな状態でちまちまと本作を読み進めていたのですが、 箱を被って仕事からの逃避を夢見てしまいました。 誰が箱男で、誰が贋箱男? 文章を書いているのは誰? この世界は現実?箱男の妄想?それとも贋箱男の妄想? 虚実入り混じった不思議な世界観で、ちょっと苦手なジャンルですが、 なんとか読み終えられました。 『砂の女』とか『飢餓同盟』のように もう少し小説作品として論理的で起承転結のわかり易い作品が好きですが、 妙に存在感のある箱男の主張は、読み応えがありました。 「箱を被って生活する男」という設定は荒唐無稽ですが、 「箱を被って生きているような男」は、そこらへんにいくらでも居そうです。
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