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『ホリー・ガーデン』
- 2007/01/20(Sat) -
江國香織 『ホリー・ガーデン』(新潮文庫)、読了。

日常を描いているのに非日常的な雰囲気が漂う不思議な作品でした。

果歩と静枝の日常には、
祥之助や浩二や涼子やこうくんや象足といった、
名前や綽名で呼ぶ友人や同僚に囲まれながらも、
最も親しい男性たちは中野であり芹沢であり津久井である。
男性とのこの距離感が、2人の独特な性格を表しているように感じました。

この距離感は、親しい男性に対してだけではなく、
人間全体に対しても垣間見え、2人の観察眼から来る「発見」と
その描写には驚かされます。
3人の人物が会したときに静枝が感じた疎外感から、
「誰が誰に気をつかい、誰が三番目の登場人物になるのだろう」
と他の組み合わせを想像してみるくだりなど
サラッと描かれているけれど、それに気づいた瞬間の重苦しさは
なかなかの衝撃だと思われます。

また、果歩がところどころで口ずさむ詩の一片が興味深く、
場面とは直接関係の無さそうなフレーズが
その場面に大きな意味合いを持たせているように思え、
印象付けられました。

淡々とした日常に意味を持たせる描写が非常に上手い作家さんだと思います。


ホリー・ガーデン
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