『科学の扉をノックする』
- 2016/05/24(Tue) -
小川洋子 『科学の扉をノックする』(集英社文庫)、読了。

著者の数学に対する熱意は
小説でも対談でも十分に堪能できるのですが、
本作ではさらに視野を広げて自然科学の専門家にお話を伺います。

小説家なのに、子供のころから自然科学に興味があったという著者。
文系/理系の枠組みに囚われない幅広な興味関心の持ち方は、
私自身もそうですし、こうやって「数学って面白い!」「地学って不思議!」という感動を
素直に表現できる姿勢に爽快さを感じます。

自然科学の専門家の先生が、
自分の分野について「こんなに面白い分野なんですよ!」と語ってくれる本にも
ワクワクする面白さがありますが、
こうやって専門家ではない人が、専門家の話を聞いて、
どんな風に感動したかをじっくり書いてくれると、とても共感できる楽しい読書になります。

小説家が書く「こんなに感動した!」という文章は、
そのワクワクの臨場感が伝わってきて、自分自身が感じたように思えてしまいます。

あ、自然科学って、単純に純粋に知的好奇心を刺激する分野なんだなということが
良く伝わってきました。

それと、

人間の力など到底及ばないスケールで地球は出来上がっているのだから、
多少人間が愚かな失敗を犯しても、取り返しがつくように思える

この発言には、非常に共感を覚えます。
地球への絶大なる信頼感と言いますか、人間の非力さを認める控え目さと言いますか。
地球環境に悪影響を与えないという心配りは当然必要ですが、
しかし、人間の影響力を過信するのも何だか違うように思います。
地球に住む1つの生物として、身の丈を自覚しながら生きたいものです。


科学の扉をノックする (集英社文庫)科学の扉をノックする (集英社文庫)
小川 洋子

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