『トランス』
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- 2016/04/25(Mon) -
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『トランス』
スタイリッシュな絵画盗難のシーンから始まるので、 「あれ?これってアクション系の泥棒映画??」と思ってしまいましたが、 中盤から一気に心理系サスペンスになっていきました。 絵画盗難の一味に加わったオークション会社社員の主人公は、 その過程で頭を殴られ、部分的な記憶喪失に。 盗んだ絵画をどこに隠したかを忘れてしまい、 仲間から拷問を受けるも思い出せず、ついに催眠療法に頼ることに・・・・・。 このあたりから、不気味な雰囲気が一気に画面を支配していきます。 そして、催眠療法士の操るがままに、トランス世界へと入っていきます。 そのトランス世界の描き方の微妙な歪みや揺らぎが この作品の暗くて不安定な世界観を上手く醸し出していて、 映画の間中、その不気味さに浸っていることができます。 現実とトランス世界が混濁し、終盤は、どこまでが現実なのか分からなくなってきます。 ストーリーも難解になっていくのですが、そこをしっかりと魅せていくのが 主人公を演じるジェームズ・マカヴォイ、 犯行集団のリーダーを演じるヴァンサン・カッセル、 そして、催眠療法士を演じるロザリオ・ドーソンです。 特に、ロザリオ・ドーソンが、物語が展開していくに従って、 その多面性が見えてきて、妖艶さを増していくところが良かったです。 101分という時間の割には長く感じてしまったのは 途中、少し演出がもたついたということなのかもしれませんが、 全体的には面白く観られました。
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