『満州裏史』
- 2016/03/16(Wed) -
太田尚樹 『満州裏史』(講談社文庫)、読了。

岸信介と甘粕正彦が満州運営で行ったことについてのルポかなと思ったのですが、
満州以外の話も書かれており、やや大味な作りです。
余談が多すぎるような印象で、文庫本で500ページ以上もある大著ですが
もっとスリムに出来たのではないかと思われます。

さらに、甘粕の話に偏っており、
満州国という国家運営の話については、もっと岸について書いて欲しかったです。
というか、岸と甘粕の絡みの描写が意外と淡白です。

それでも、昭和初期の躍動感と言いますか、
政治家や軍人たちの清濁併せ呑む気概が描かれており、
表現が難しいですが、ある種、カオスで面白い時代だったんだろうなと思います。

それを思うと、岸の「水は清濁 併せて呑むべからず。濁水も濾過すれば清水になる」
という考え方が際立ってくるかなと思います。

本当に、時局が把握できて、将来が読める人物が力を発揮し、
張りぼてのような人物は、すぐに底が知れるという時代だったのではないでしょうか。

甘粕が津中学校の出身と知り、つまりは私の大先輩に当たると言うことで
親近感を覚えましたが、日本を動かした人物という意味では、
やはり岸信介の話をより知りたいと感じました。

岸については、また別の著作で当たってみたいと思います。


満州裏史 甘粕正彦と岸信介が背負ったもの (講談社文庫)満州裏史 甘粕正彦と岸信介が背負ったもの (講談社文庫)
太田 尚樹

講談社 2011-08-12
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