『大型店とまちづくり』
- 2016/03/08(Tue) -
矢作弘 『大型店とまちづくり』(岩波新書)、読了。

全国チェーンの巨大スーパーやショッピングセンター等が
地方都市を席巻している現状に対して、どのように進むべきかを米国の事例に学びながら示した本。

非常に分かりやすくまとまっており、事例紹介に留まることなく、
きちんと、その影響や施策効果について分析しているので、勉強になります。

ウォルマートが自分の町に進出してくることを拒み始めた米国人たち。
感覚的な抵抗感に、口で文句を言うだけでなく、きちんと行動に移していくのは
さすがのお国柄だと思います。

一方で、ウォルマートを拒めるというのは、
他に選択肢を持っているという強さがあるわけで、そこは恵まれていると感じました。

日本の地方の中核都市であれば、まだ、地元の商店を盛り上げていくという選択肢も
取りうるかと思いますが、疲弊しきっている都市であったり、
さらには、人口減少が急激に進んで、全国チェーンのスーパーでさえ振り向いてくれなくなった地方は
一体どうすればよいのだろうか・・・・・重たい課題が頭に浮かんできた読書となりました。

本作では、米国の小さな町の努力として、
人口3万4千人のボーズマンが取り上げられていました。
最初は、「このサイズで頑張っているのか!」と驚きましたが、
良くよく読むと、リゾート都市であり、かつ大学もあるということで、
社会的な環境が整っている町だとわかりました。

日本の過疎化が進む田舎の町ではどうしたらよいのか、
ボーズマンの事例をそのまま反映させることは出来ませんが、
しかし、小さな町でも成功する要因について本作では要素分解して解説されていたので、
ボーズマンとは異なる形で、既存のリソースから、必要な要素を作り出せないか
知恵を絞ることが大事なのかなと思いました。


大型店とまちづくり―規制進むアメリカ,模索する日本 (岩波新書 新赤版 (960))大型店とまちづくり―規制進むアメリカ,模索する日本 (岩波新書 新赤版 (960))
矢作 弘

岩波書店 2005-07-20
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