『おやすみ、こわい夢を見ないように』
- 2016/03/01(Tue) -
角田光代 『おやすみ、こわい夢を見ないように』(新潮文庫)、読了。

短編集ですが、いずれも濃厚な「殺意」をテーマにしており、
背筋がぞっとするような話が続きます。

なぜここまで一人の人を憎めるのだろうかという怖さがありつつ、
その憎しみの理由を小説の中で辿っていくと、相応のことが過去に起こっており、
この憎しみの理由は納得。

逆に、これだけの憎しみを生み出す原因となった出来事を起こしていた、
殺意の対象となる人物の、当時の行為が、異様な精神状態から発しているように思われ、
これだけ誰かから憎まれるだけのことをしてしまう精神構造というものが
存在してしまうことに恐怖を感じました。

原因となる出来事は、言葉で表すと、「いじめ」であったり「嫌がらせ」であったりするわけですが、
そういう単純な表現では済まされないほどの歪んだ感情を感じます。

どの作品も、スッキリ何かが解決されることはなく、
ただ主人公が何かにうhと気づくという過程を描いているので、
読み終わっても気持ち悪さが拭えないとい怖さもあります。

佳作の短編集だと思います。


おやすみ、こわい夢を見ないように (新潮文庫)おやすみ、こわい夢を見ないように (新潮文庫)
角田 光代

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