『同和と銀行』
- 2016/02/07(Sun) -
森功 『同和と銀行』(講談社)、読了。

こちらも実家の店のお客様からいただいた本。
自分では絶対に手に取らないであろうテーマですが、
近畿地方出身者としては学んでおくべき問題だなと思い、読んでみました。

同和団体のドンと、その担当だった三和銀行の課長のお話です。
同和問題という、周囲が触れにくい問題を扱っている組織であるがために
腫れ物に触るようになり、隠れ蓑になったというポイントではありますが、
本作では、同和問題そのものにはスポットは当たっていません。

むしろ、ダークな活動をする組織と、都市銀行との癒着ぶりを
まさにその担当をしていた銀行員に取材をすることにより
全てを白日の下にさらけ出したという点で、凄いスポルタージュだと思います。

銀行という組織が、一つは儲けのため、もう一つは保身のために
組織的に同和団体のトップを利用し、また、組織がダメージを負わないように
汚れ役の課長を宛がって長年にわたる取引関係を構築してきた様が、
つぶさに語られています。

岡野というこの課長の能力がスバ抜けて高かったという個人的資質もあるのでしょうが、
それ以上に、銀行という組織の枠組みで眺めると、
そのような岡野という人材を抱えている包容力、適材適所に抜擢できる評価力、
汚れ役としての立場を十分に理解させ自主的に行動させる教育力、
そして、岡野を1つのコマとして使いこなす組織力、
さすが優秀な人材が集まる銀行ならではの組織力です(苦笑)。

ここまで赤裸々にダークな融資の実態を読むことが出来たのは、
興味深い読書体験でした。


同和と銀行 三菱東京UFJ“汚れ役”の黒い回顧録 (現代プレミアブック)同和と銀行 三菱東京UFJ“汚れ役”の黒い回顧録 (現代プレミアブック)
森 功

講談社 2009-09-04
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