『新・ムラ論TOKYO』
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- 2016/01/22(Fri) -
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隈研吾、清野由美 『新・ムラ論TOKYO』(集英社新書)、読了。
新国立競技場が隈研吾氏のデザインに決まりましたねー、 ということで本作を読んでみました。 著者の2人が下北沢、高円寺、秋葉原、そして小布施の街を歩きながら 対談をしているのですが、街に対する素直な感想が聞ける一方で、 対談の前に挿入される隈氏の解説は、自分の見解として昇華させた内容のものが読めて、 非常に興味深いものになっています。 この絶妙なバランス感覚が心地よい本でした。 東京は大都会だといえ、そこに住んでいる人間の半分以上は地方から出てきた人であり 私も含めて田舎モノが、「都会の生活ってきっとこんなんだわ」と想像しながら 東京の日常というものを作りあげているのだろうなと思います。 だから、街ごとに、「この街にはこうあって欲しい」というような期待感が働き、 より特徴が強化されて行くのかなと。 一方で、普通の地方都市は、そういう都会の良いところをつまみ食いして 取り入れようとするので、中庸で平凡な街になってしまうのかなと。 どちらが良いとか悪いとか言うわけではなく、 そういう役回りなんだなと思うようになりました。 都会の街も面白いですが、 田舎の町もそれぞれに特徴が上手く出せれば、いくらでも面白さは発掘できるように思います。 都会だけに目を注ぐのではなく、 面白い街を楽しめるような視野の広さを身につけたいものです。
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